理事長所信


理事長紹介

第58代理事長 山野井 明彦

 皆さま、こんにちは!

 鹿沼青年会議所は今から55年前に誕生し、明るい豊かな社会の実現を目指して今日まで受け継がれて来た歴史のある組織です。20歳から40歳まで市内の様々な業種の色どり豊かなメンバーが一緒にまちづくりをしたり、自身や会社の成長のために修練を積んでいます。

昨年からの新型コロナウイルスの影響により、今世の中は人々の交流や経済活動が足踏みをしています。今年は地域の皆さまが復興へ向けて少しずつ動き出して頂けるようなアクションを起こしたいと思っております。

私たちに少しでも興味をもって頂いた方は是非気軽に私たちに声をかけてみてください。一緒に事業に参加してみるもよし、思い切って入会するもよし、フレッシュで楽しく魅力的なメンバーが皆さまをお待ちしております!

スローガン

『Enjoy Growth』

共に挑戦し 成長をわかちあおう

2024年度事業計画   基本理念 

愛する地域の未来を創る人、つながり、組織の成長

基本方針

・時間厳守を通して全員で組織を運営する。
・情報発信の定着化と仕組み化を作り出す。
・シニアクラブや JC に関わる全てのつながりを大切にする。
・価値観、楽しさの多様性を意識する。
・理念共感のネットワークを広げる。
・とちぎフォーラムを通して成長し、鹿沼の魅力を発信する。 

理事長所信

【はじめに】


2020年度、新型コロナウイルスが猛威をふるいはじめ、人々の生活は一変、JCも例外ではなく、対外・対内事業、会議・委員会を思うように行うことができない日々が続きました。感染状況の潮目により、警戒心の緊張と緩和に振り回され、事業を計画しても直前で中止になってしまう事態も思い返されます。そんな長いトンネルも2023年5月に感染症法における5類感染症へ移行となったことで、ようやく出口の明かりが見えてきたように思います。この3年間、我慢や苦しいことも多くありましたが、世界的脅威にさらされ、そこから立ち直ろうとするこの瞬間、JCという団体に所属していて本当によかったと感じています。「できない」ではなく「どうやったらできるか」という前向きな心を持てたのはJCのおかげです。失った機会を嘆くのではなく、新たに得た力を存分に発揮しながら、前に進み続けたいと考えています。

 


【組織を支える運営の効率化と発信の仕組み化】


単年度制という制度の下で、長年引き継がれ続けているのが組織の運営方法ではないでしょうか。私たちJCの本分である理事会をはじめとする諸会議、事業実施までの案内や広報、委員会の開催、58年間その基本が変わることはありません。メンバー間の連絡手段や頻度は時代と共に変化していますが、それぞれの運営の目的を再認識した上で活用できるツールは最大現利用し、かける時間と効果、すなわち効率を最大化できるよう推進してまいります。

また、どんなに有効な事業でも、対象者の目に留まらなければ何の影響を与えることもできません。どんなに志高く活動しても、記録が残り公開されなければ、組織としての厚みを外部に示すことはできません。鹿沼JCとしての情報発信はメンバーの達成感や記録に留まらず、事業対象者、会員候補者、後援者、様々な方面で影響をおよぼす可能性があります。一方、SNSの活用については、年度によりバラツキがあり、有効な引継ぎに至っていないように感じます。有限な時間と労力の中で、真に有効な発信方法を見極め、発信の定着および引継ぎの仕組み化を目指してまいります。

 

【メンバーシップを受け継ぎ次代につなげる】


57年という長い年月を生きてきた鹿沼JC。今、こうしてバトンを受け取り、歴史の1ページを紡ぐ立場に立ったとき、どんな関り方であっても、この組織を支え、存続させていただいた先輩諸兄姉に、心から感謝と敬意の念を抱かずにはいられません。鹿沼JCの伝統を引き継ぐにあたり、鹿沼JCとしてのメンバーシップ、すなわちすばわち、どんな姿を後世に伝えていきたいのかを改めて見つめたいと考えています。そして、毎年恒例となっている式典、シニアクラブ交流事業等、今までの経験や反省点を活かして、より良い事業の形を模索してまいります。

あと数年の間に、入会歴の長いメンバーの多くが卒業を迎えます。鹿沼JCとして、新年式典等の定例事業に対する姿勢を浸透させ、次代につなげることは、鹿沼という地域の明るい未来を願い、57年間行動してきた組織の命をつなぐことに他なりません。年間の活動の中でのメリハリとして、時には厳粛に、時には楽しさを追求し、魅力ある組織を目指してまい参ります。

 

 

【コミュニティの姿を見直し持続可能な組織となる】


現在、鹿沼JCは魅力的なメンバーで溢れています。しかし、各事業や会議への参加率は横ばいの傾向にあります。また入会していても、参加頻度の少ないメンバーがいることも事実です。人生には様々なステージがあり、JC活動に時間を割けるかどうかは人によって異なります。その中にいて、人が集まるかどうかは「楽しさ」にあると考えています。では楽しいとはなんでしょうか。私は、共通目的に対し共に挑戦し、時にはぶつかりながらもお互いを尊重し、達成感を共有できることが、集団における「楽しさ」の一つだと考えています。価値観は違えども同じ課題に思いを寄せる者同士が集まり「楽しさ」を分かち合ったとき、そこに真の仲間意識が生まれるのではないでしょうか。また、楽しいという感覚は人それぞれであり、多くの価値観の中で色々な側面を持っています。事業だけでなく、異業種交流会や各種交流の機会を定期的に設け、現役メンバーは自身の所属する団体のいいところを見つけ、今後JCに関わり同志となるかもしれない方々には多くの選択肢の中で鹿沼JCのことを知っていただく機会を創造してまいります。

 

 

【ネットワークを広げ組織としての可能性を最大化する】


コロナ流行以降、会員拡大活動は難航を極め、会員数は減少傾向にあります。組織を存続させるためには会員数の増加を推し進めなければなりません。単年度制から、その年度のうちに入会を促進する動きはもちろん大事ですが、仕事、趣味、事業やフォーラムなど、広く鹿沼JCとの関わりを持っていただき、長い目で参加してしやすく、理念共感の機会を増やしやすいネットワークを構築してまいります。

会員候補の方は、皆それぞれ責任感を持ち、自身がどのようになりたいか人生の目的を持っています。そして、自分が住み、暮らし、仕事をするこの地域に、明るい未来を望まない方はいません。先述の多彩な楽しさを共有する機会をきっかけに、地域の明るい未来を目指す団体として、活動理念に共感してもらうことで、仲間だと思える組織の拡大を推し進めてまいります。

 

 

【エリアを越えて人と出会いたくさんの価値観に触れる】


JCにおいて忘れてはいけない機会の提供、それは出向ではないでしょうか。鹿沼というエリアの枠を越えて、より大きな組織でJC活動の経験を得ることは、持ち帰ったLOMに大きな成長をもたらします。そして、その成長の背景には必ず人との出会いがあります。様々な価値観に触れて自身の見識を深め、共に修練を乗り越えて育まれた友情は人生の厚みとなり、個人の成長に繋がると信じています。ただし、ここまで成果を感じる出向はJC人生において何度もありません。本年がその年になるかもしれない、そんな気持ちをもって前向きに活動していただきたいと願うと共に、各事業にはLOMをあげて参加を推し進めてまいります。

また、同様の機会として、(一社)たかはらさくら青年会議所、(一社)日光青年会議所との交流も毎年恒例となっています。慣例として持ち回りで交流事業を構築しており、本年度は鹿沼にて事業を設える順番を迎えます。さらなる友情の醸成を図り、お互いJCに関わる心持ちが少しでも楽しいものになるような事業を構築したいと考えています。

 

 

 

 

【とちぎフォーラムを最大限活用する】


2024年、とちぎフォーラムが鹿沼の地で開催されます。実に12年ぶりに主幹LOMを担うこととなります。この大きな担いには、もちろん大変なこともあるかと思いますが、千載一遇のチャンスと捉えることもできます。この難関をメンバー一丸となって乗り越える、共通目的として仲間を集める、関係諸団体とのつながりを強固なものとする、とちぎフォーラムには成長のチャンスがたくさん隠れています。この機会を最大限活用し、メンバー全員で成長できることを願っています。

また、とちぎフォーラムはLOM単体で作り上げるものではありません。何より、栃木ブロック協議会との強固な連携が必要不可欠です。例年、開催地LOMから栃木ブロック協議会とちぎフォーラム委員会の委員長を輩出する慣習となっており、共にフォーラムを作り上げるパートナーとして、年間を通して栃木ブロック協議会への協力を推し進めます。

先に述べたように、コロナウイルス感染症により、子どもと親の関わり合いにも変化があったように思います。子どもたちの健やかな心の成長には、親の学びが必要です。鹿沼の豊かな自然の中で学び、親子としてより深い関係を築く機会を提供したいと考えています。鹿沼の地で人々が憩い、地域の魅力に触れ、栃木県内に鹿沼の存在を示す。係わったメンバーがとちぎフォーラム2024の思い出話に花を咲かせる。そんな記憶に残るフォーラムを作り上げてまいります。

 

 

【地域の政治参画への架け橋となる】


2024年は鹿沼市長選挙が予定されています。地域に根づく青年会議所の役割として、公開討論会を開催し、自身が住み暮らすまちの政治に対し、自身で判断ができるよう情報発信を行います。選挙への関心や投票率はなかなか増加傾向に好転しないのが現実です。しかし、だからこそ私たちが考えることを止めずに行動する必要があると考えています。

 

 

【むすびに】


私は電子部品製造業を生業としています。現在、あらゆる電気製品は電子制御され、便利な機能を有しています。その仕組みは、高度な性能から基本的な性能まで、様々な機能を持った部品たちが回路でつながり、電気信号をやり取りすることで、製品として機能を発揮しています。個々の能力、つながり、そして原動力。これは組織が力を発揮する形と同じではないかと感じています。電気製品と組織で異なるところは、個々の能力、つながり、原動力は後からでも成長させることができることです。個々の成長、つながりの成長が、ひいては組織の成長へとつながります。

人は、成長や挑戦に対し「一歩前進」や「一歩踏み出す」という表現をよく使います。「一歩踏み出す」ときの体の動きをイメージすると、必ず片足で立つ瞬間があります。両足で立ち安定した状態から、片足の不安定な状態になる。必ずこのプロセスを踏ま経なければなければ一歩前に踏み出すことはできないのです。バランスが崩れ不安定な状態、それは心の状態で表すと、変化を嫌う気持ちや、上手くできるだろうか、という不安です。新たな年が始まるにあたり、役職や事業実施に不安を覚えることがあるかもしれません。それは、成長への一歩を踏み出そうとしている証です。赤ん坊が初めて立ち、一生懸命歩こうとするとき、彼らは不安定で転ぶかもしれない状態を恐れているでしょうか。不安を恐れず、これは自分が成長しようとしている証!という楽しみに変えて、共に何度でも挑戦し、一歩ずつ前に進んでいきましょう。